研究概要

研究の目的

初発の消化管間質腫瘍(GIST:Gastrointestinal Stromal Tumor)において治癒切除(R0/R1手術)を施行された患者のうち、modified-Fletcher分類(Joensuu)に基づいてHigh riskと判定された患者を登録し、術後アジュバント治療の実態と予後を調査する。また、イマチニブの適切な治療期間を探索する。


対象者

以下の選択規準をすべて満たし、除外規準のいずれにも該当しない調査対象者を適格症例として登録する。

<適格規準>

  1. 切除標本のKIT陽性もしくはc-kitやPDGFRA等の遺伝子変異検索にてGISTと診断されている
  2. modified-Fletcher分類(Joensuu)に基づき、High riskと判定されている
  3. 初発時に肉眼的治癒切除(R0、R1)が実施されており、術後3年以内である(但し、同意取得時に再発が確認されていても、上記に該当する場合は登録可とする)
  4. 同意取得時年齢が20歳以上である
  5. 本研究への参加について、本人の同意が文書で得られている 但し、登録時点で患者が死亡している場合は、代諾者による同意を取得しなければならない(手術後6ヵ月以上経過している症例に限り)
  6. 手術後、定期的(6ヵ月に1度程度)に画像検査を実施し、再発に対する確認ができている

<除外規準>

  1. GIST以外に、予後に影響する重篤な疾患を併存する。
    (その他のがん、循環器疾患、脳疾患、肝腎疾患等)
  2. 初発時の肉眼的治癒切除において、転移巣切除または播種巣切除をあわせて施行した。
  3. その他の理由により、担当医師が本研究への参加を不適当と判断する。

腫瘍破裂の定義

  • 手術時腫瘍破裂によると思われる血性腹水或いは肉眼的に明らかな腫瘍破裂の所見があり
    手術前に腫瘍破裂を起こしていたと判断される。
  • 術中操作で腫瘍のcapsuleが破ったと術者が判断した。
  • ※両者とも手術所見の記載があること
     
    なお、以下のものは『腫瘍破裂「無」』とする。
     ・「病理結果にて腫瘍の発育により、被膜のない部位がみられる」
     ・「術前の経皮生検(腹腔内への腫瘍出血等の合併症を起こした時を除く)」

    目標症例数と研究予定期間

    目標症例数:500例

    症例登録期間:3年間(2012年12月25日~2015年12月28日)
    追跡終了日:登録終了日から2年後

    研究デザイン

    研究デザイン図

    スケジュール

    スケジュール

    データベース登録

    本研究は下記の臨床研究データベースに登録しています。


    UMIN-CTR: UMIN000009531