研究概要
研究の目的
本試験は、大腸癌患者のうち、UGT1A1遺伝子多型が*1/*1, *28/*1, *6/*1である
化学療法未治療の切除不能な進行・再発大腸癌と診断され、FOLFOXIRI+ベバシズマブ(Bmab)療法を
受けた患者の実態を調査し、FOLFOXIRI+ベバシズマブ(Bmab)療法の有効性および安全性の評価を
行うことを目的としています。
対象者
登録時に以下の選択規準を全て満たし、かつ除外規準のいずれにも該当しない保存期慢性腎臓病の腎性貧血患者。
<選択規準>
- 病理組織学的に大腸癌であることが確認されている症例
- 切除不能な進行・再発症例
- RECIST1.1における測定可能病変を有する症例
- 化学療法、免疫療法または放射線療法による前治療のない症例(術後補助化学療法を実施した症例では補助化学療法終了日から6ヵ月以降は登録可能とする。)
- 3ヶ月以上の生存が期待できる症例
- UGT1A1*28、UGT1A1*6の遺伝子多型検査により、UGT1A1*1/*1 (ワイルド群)またはUGT1A1*6/*1, UGT1A1*28/*1 (ヘテロ群)であると判明している症例
- ECOG PSが0または1の症例
- 同意取得日の年齢が20歳から70歳までの症例
- 主要臓器機能(骨髄、肝、腎、心、肺など)に高度な障害が無く、かつ登録前14日以内(登録日を含めず)に実施した臨床検査値が以下の規準を満たす症例
- 試験の参加について、本試験登録前に患者本人による署名、日付が記載された同意書が得られている症例

<除外規準>
- 虫垂癌または肛門管癌の症例
- 登録前14日以内に輸血、血液製剤およびG-CSF等の造血因子製剤を投与した症例
- 同時性および無病期間が5年未満の異時性重複癌※1を有する症例
- HBs抗原及びHCV抗体陽性の症例※2
- 重篤な薬剤過敏症の既往を有する症例
- 感覚異常または知覚不全のある症例
- 腸骨または腹部への広範囲な放射線治療歴※3を有する症例
- 臨床上問題となる感染症を有する症例
- 下痢(水様便を含む)を呈する症例
- 腸管麻痺または腸閉塞を有する症例
- 間質性肺炎、肺線維症を有する症例
- 治療を必要とする胸水、腹水または心嚢水を有する症例
- アタザナビル硫酸塩を投与中の症例
- 心電図等で、臨床上問題となる心疾患※4を有する症例
- 登録前28日以内に開腹術または腸管切除術、登録前14日以内にストーマ造設、
切開を伴う生検を行った症例 - 脳転移を有することが明らかな症例、または臨床的な症状から脳転移が疑われる症例※5
- 血栓塞栓症の既往を有する症例
- 血小板機能を抑制する薬剤(アスピリン製剤あるいは非ステロイド抗炎症薬※6)を投与中の症例
- コントロール不良な消化管潰瘍を有する症例
- 過去12ヶ月以内に消化管穿孔の既往を有する症例
- コントロール不良な高血圧を有する症例
- コントロール不良な糖尿病を有する症例
- 精神病または精神症状を合併しており試験への参加が困難と判断される症例
- 妊娠中または授乳中の女性、授児を希望する男女、避妊する意思のない症例
- 担当医師が本試験の有効性・安全性を評価するのに不適当と判断した症例
※1:無病期間が5年未満の異時性重複癌のうち、皮膚基底細胞癌、子宮頸部上皮内癌、
もしくは内視鏡的粘膜切除により治癒切除された消化器癌など局所治療により治癒
と判断されるcarcinoma in situ(上皮内癌)もしくは粘膜内癌相当の病変は含めず。
※2:HBc抗体(+) and/or HBs抗体(+)の場合、
B型肝炎治療ガイドライン第2.0版(日本肝臓学会)33に従い、化学療法開始前に最低一回、
必ず「HBV-DNA定量」を行う。(図5-1参照)
※3:広範囲とは、片側全体の腸骨または両側腸骨への放射線治療歴や、治療目的の腹部への
放射線治療歴を指す。
※4:コントロール不良な不整脈、過去12ヶ月以内に発症した心筋梗塞の既往、うっ血性心不全、
症候性冠動脈疾患等。
※5:画像診断による脳転移の検索がされていない場合でも登録可とする。
※6:1日325mg未満で使用しているアスピリン製剤、癌性疼痛に対して頓用で使用している
非ステロイド抗炎症薬の場合はその限りではない。
目標症例数と研究予定期間
目標症例数:45例(参加施設数9施設)
試験期間:2015年4月~2018年3月(症例登録期間は2016年3月まで)
スケジュール
