ご挨拶

このたび、日本小児腎臓病学会では、アルポート症候群の患者さんを対象とした登録研究(以下、レジストリ研究と記載します)を実施することとなりました。

これまでの国内外のさまざまな研究から、アルポート症候群の患者さんでは、しばしば腎症、難聴、眼合併症が発生することがわかっています。しかしながら、これまでに、遺伝子検査や腎生検結果に基づいて確定診断された患者さんを対象にした全国規模の調査は実施されておらず、患者さんの自然経過や、治療実態およびその効果などについてまだ明らかになっていない点がたくさんあります。

そこで、本「アルポート症候群レジストリ研究」では、可能な限り多くのアルポート症候群の患者さんの情報を収集・分析し、その情報を患者さんや医師、医療関係者に発信することで、アルポート症候群の患者さんの適切な管理や、新しい治療法・医薬品の開発につなげたいと考えております。

この研究では、神戸大学および医療イノベーション推進センターに研究のための事務局を設置し、本研究の実施にご賛同いただいた日本全国の医療機関でアルポート症候群と確定診断された患者さんを主治医が登録し、さらにカルテ等に記載されている情報から必要なデータを収集し、使用させていただきます。

この研究について詳しいことをお聞きになりたい方や、情報を利用されることに同意をいただけない方(またはその代理の方)は、主治医の先生にご相談いただくか、問い合わせ先をご照会いただきご連絡ください。

ご協力の程、何卒よろしくお願い申し上げます。

神戸大学医学部附属病院 小児科 野津 寛大(研究責任者)